1. はじめに
ESDを成功に導くためには、フードをうまく使い、最適な距離感を習得し、ガス量をコントロールする重要性を述べた。ESDの基本は、粘膜下層に潜り込み、最適な“場面出し”を行うことであり、その重要性を再認識して欲しい。本項ではこの“場面出し”を行う手助けになる治療戦略、pocket-creation methodについて述べる。
2. Pocket-creation method (PCM)
A.従来のESDの問題点
筆者がESD習得のために自治医科大学の山本博徳先生に師事したのは2006年のことである。
ちょうど胃のESDが保険収載になった年である。
当時の自治医科大学ではヒアルロン酸(スベニール®を適度な粘調度に希釈して使用)で長時間粘膜下層に厚みを持たせ、円筒フードを装着して、Needle KnifeによるESDが行われていた。全周切開こそおいていなかったが、ある程度大きく粘膜切開をして同部位の粘膜下層の剥離を進め、粘膜切開した部分の粘膜下層剥離が終わると、引き続きまた粘膜切開を行い、粘膜下層剥離を追加していくという治療戦略であった。
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