胃ESDを円滑に進めるための工夫

胃ESDを円滑に進めるための工夫

テキストコンテンツ ESD 腫瘍性病変
読了時間:約15分
三浦 義正 先生
三浦 義正 先生
日本大学病院 消化器内科
目次

1. はじめに

ESDを成功に導くためには、フードをうまく使い、最適な距離感を習得し、ガス量をコントロールする重要性を述べた。ESDの基本は、粘膜下層に潜り込み、最適な“場面出し”を行うことであり、その重要性を再認識して欲しい。本項ではこの“場面出し”を行う手助けになる治療戦略、pocket-creation methodについて述べる。

2. Pocket-creation method (PCM)

A.従来のESDの問題点

筆者がESD習得のために自治医科大学の山本博徳先生に師事したのは2006年のことである。

ちょうど胃のESDが保険収載になった年である。

当時の自治医科大学ではヒアルロン酸(スベニール®を適度な粘調度に希釈して使用)で長時間粘膜下層に厚みを持たせ、円筒フードを装着して、Needle KnifeによるESDが行われていた。全周切開こそおいていなかったが、ある程度大きく粘膜切開をして同部位の粘膜下層の剥離を進め、粘膜切開した部分の粘膜下層剥離が終わると、引き続きまた粘膜切開を行い、粘膜下層剥離を追加していくという治療戦略であった。

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