1. はじめに
本邦では内視鏡診断技術の進歩や検診・サーベイランス体制の整備を背景として、胃癌の半数以上が早期癌で発見されている。早期胃癌のうちリンパ節転移リスクが極めて低い病変に対しては、低侵襲かつ胃温存が可能な内視鏡的切除が標準治療として広く行われている。一方、内視鏡的切除の適応は治療前診断に基づいて決定されるため、内視鏡的切除後の切除標本の病理学的所見に基づいた「根治性評価」が重要であり、追加外科切除が必要となることもある。本稿では、早期胃癌に対する内視鏡的切除後の根治性評価について、現在の評価体系、歴史的変遷、eCuraC-2に対する追加外科切除、今後の展望について概説する。
2. 内視鏡的切除後の病理診断に基づく「根治性評価」
早期胃癌に対する内視鏡的切除後には、切除標本の病理学的評価に基づいて根治性評価が行われる。その際に必要な項目は、①組織型、②腫瘍径、③深達度、④潰瘍所見(ulceration: UL)の有無、⑤リンパ管侵襲、⑥静脈侵襲、⑦水平断端、⑧垂直断端の8因子である。なお、①~④は内視鏡的切除適応(治療前評価)でも評価される項目だが、治療前評価と病理評価で乖離することがある。根治性評価で重要な点は、腫瘍遺残の有無、リンパ節転移リスクの有無であり、現在の胃癌治療ガイドラインでは、これらの可能性を基に、内視鏡的根治度(endoscopic curability: eCura)としてeCuraA、eCuraB、eCuraC-1、eCuraC-2に分類されている。
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